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2007年7月31日 (火)

池上隆子論争とハンサム日記▽・w・▽

『山田太郎ものがたり』

ようやく第二話、第三話を観ました。

そして、一話目を観てから原作の漫画の方も第六巻まで読んでみて、ドラマと漫画では、元から目指すものがちがっているんだ、ということに気づきました。

ドラマの方は、貧しさに負けないで、けなげに日々を送る主人公一家の感動物語、という雰囲気ですが、原作は、貧しさをネタにしたギャグ漫画。

原作の山田一家は、貧しさをものともしないたくましいキャラクターで、彼らの発想や行動そのものが笑いに結びつくことなります。

太郎の学校のウサギ小屋から餌であるにんじんを拝借したり、赤犬を非常時用の食料として飼っていたり…

とにかく「生きる」ということに対してたくましい一家なんですね。

太郎を筆頭に、自分たちの可愛らしさや魅力も充分に自覚していて、目的を達するためには、それを利用するしたたかさも持っています。

そんな彼らの行動は、時にブラックな方向に走り出したりもして、テレビでは表現しにくいのかもしれません。

対して、ドラマの山田一家は、家族全員がピュアなキャラクターで、動物を見て、おいしそう、と感じる野性味はありません。

ドラマでは、山田一家が、ある意味普通の人格であるために、彼らの行動が笑いに結びつくこともありません。

かわりにその役割を一身に担うことになったのが、多部未華子さん扮する池上隆子という妄想キャラで、実はこの隆子のキャラをめぐってドラマ愛好者の間に論争が起こりつつあるんです。

その論争を簡単にまとめると、これじゃ、 『山田太郎ものがたり』 じゃなくて 『池上隆子ものがたり』 じゃん、といった感じでしょうか。

池上隆子、という太郎の同級生、以前にも少し書きましたが原作の中ではそれほど重要な役割ではありません。

コミックスの第一巻で登場し、かってに太郎を自分の王子様に仕立て上げ、彼と結ばれることによって玉の輿に乗ることをもくろむ、という点ではドラマと一緒。

でも、太郎が貧乏だと知った途端に太郎への想いを振り切り、他のお坊ちゃまに乗り換えてしまい、その後は、漫画の中の時間にして約一年間忘れ去られます。

ドラマの方は、時間配分を大まかに分けると、山田一家のパート、家族のために頑張る太郎のパート、そして池上隆子のパートの三つに分けられています。

一話分のエピソードの内、三分の一近くが隆子のために、というか、隆子の妄想のために費やされているんですね。

これはつまり単独キャラの出演部分として、主人公である山田太郎と同配分、ということになります。

ドラマ版池上隆子がいかに重く扱われているか、がよく分かります。

多部さん目当てでこのドラマを観ている自分のような人も多いでしょうし、実は、毎度おなじみ2ちゃんドラマスレでも、隆子批判をする人の多くが

「中の人 (その役を演じている役者のこと) は、頑張ってると思うんだけど、隆子というキャラクターはでしゃばり過ぎ」

と書き込んでいるんですね。

隆子批判、というのは、ほぼ脚本家や演出、製作者への批判と重なり、それと反比例するように、多部さんに対する評価は高いんです。

女優としての多部未華子、は評価しつつも、隆子の妄想シーンに時間を使いすぎて、原作にある太郎を中心とした面白いエピソードが犠牲になってるんじゃないか、というのが批判の核を成す部分のように感じました。

自分も多部さんがこのドラマに出演する、と知った時には、これほど前面に出てくる役とは予想もしていませんでした。

主人公に想いを寄せるも、恋がかなわないまま終わる影のうすい役柄じゃないか、と勝手に思っていました。

なんたって、ほぼドラマ初出演なんですから。

でも、実際に放映されたドラマを観ると

妄想から、現実に引き戻されたときの表情の切り替え

太郎のそばにいる時の幸せそうな表情

妄想を抑えきれずに走り出す時の切れの良さ

自宅で家族を相手に会話する場面の自然さ

と、アンチ隆子の人たちでさえ認める演技力がさっそく発揮されていて、ファンの一人としてはうれしい限りです。

太郎をほのぼのキャラのままにする限りは、そのイメージを崩す、貧乏を笑い飛ばすような無茶はさせられないでしょうから、このまま隆子の妄想 (三話の時点で太郎の貧乏はバレてしまいましたが) を突っ走らせるのも面白いかな、と思えてきました。

『山田太郎ものがたり』 でも 『池上隆子ものがたり』 でも、多部さんが出るなら見続ける価値はある▽・w・▽!

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